石灰化上皮腫(せっかいかじょうひしゅ)は、皮膚の下に硬いしこりとして現れる良性の皮膚腫瘍です。現在は「毛母腫(もうぼしゅ)」と呼ばれることもあります。

「皮膚の下に石のような硬いしこりがある」
「粉瘤だと思っていたけれど、触るとかなり硬い」
「以前よりしこりが大きくなっている」
「子どもの顔や首、腕に硬いできものがある」

このような症状では、石灰化上皮腫の可能性があります。

石灰化上皮腫は良性であることが多いものの、粉瘤(アテローム)など他のできものと見分けにくいことがあります。

あいちビューティークリニックでは、皮膚・皮下に生じたできものやしこりについて診察し、状態に応じた治療をご提案します。

石灰化上皮腫(毛母腫)とは?

石灰化上皮腫は、毛をつくる毛母細胞に関連して生じる皮膚腫瘍です。

腫瘍の内部に石灰化がみられることがあり、触ったときに「コリコリ」「ゴリゴリ」とした硬さを感じることがあります。

皮膚の比較的浅いところにできることが多く、しこりを指で触れることで気づくケースも少なくありません。

良性腫瘍であることが多いですが、皮膚の下に生じるしこりには粉瘤やその他の皮膚腫瘍もあるため、自己判断せず診察を受けることが大切です。

石灰化上皮腫の見た目・症状

石灰化上皮腫では、次のような特徴がみられることがあります。

  • 皮膚の下に硬いしこりがある
  • 石のように硬く触れることがある
  • 皮膚の下でしこりを触れる
  • 表面が白っぽく見えることがある
  • 青みや赤みを帯びて見えることがある
  • 通常は強い痛みがない
  • 徐々に大きくなることがある

ただし、石灰化上皮腫の見た目には個人差があります。

「硬いから石灰化上皮腫」「黒っぽいから悪性」といったように、見た目だけで診断することはできません。

石灰化上皮腫ができる原因

石灰化上皮腫が生じる詳しい原因については、完全には解明されていません。

毛をつくる毛母細胞に関連して発生する腫瘍と考えられています。

「生活習慣が悪かったからできた」
「触りすぎたからできた」

などと単純に考える必要はありません。

また、患者様自身のセルフケアによって発生を確実に予防できる疾患でもありません。

なぜ石のように硬くなるの?

石灰化上皮腫という名称のとおり、腫瘍内部では石灰化が起こることがあります。

そのため、粉瘤や脂肪腫などと比較して、触った際に非常に硬く感じることがあります。

「皮膚の下に小さな石が入っているような感じがする」という症状から受診されることもあります。

ただし、硬いしこりがすべて石灰化上皮腫というわけではありません。

他の皮膚・皮下腫瘍でも硬いしこりとして触れる場合があります。

石灰化上皮腫は子どもに多い?

石灰化上皮腫は小児や若い方に比較的多くみられる皮膚腫瘍ですが、大人にも発生します。

そのため、

「子どもの顔に硬いできものがある」
「首に小さなしこりを見つけた」

といったことから保護者の方が気づく場合があります。

一方、「大人だから石灰化上皮腫ではない」と判断することもできません。

年齢だけで判断せず、気になるしこりがある場合には診察を受けましょう。

石灰化上皮腫ができやすい場所

石灰化上皮腫は身体のさまざまな部位に発生しますが、頭部や顔、首、上肢などでみられることがあります。

たとえば、

  • まぶた周辺
  • 頭・頭皮

などです。

発生する部位によっては、ニキビや粉瘤など別のできものだと思っているケースもあります。

石灰化上皮腫はどのくらいのスピードで大きくなる?

石灰化上皮腫の大きくなるスピードには個人差があります。

一般的にはしこりとして徐々に大きくなっていくことがありますが、増大の経過だけで石灰化上皮腫かどうかを判断することはできません。

特に、

  • 急に大きくなった
  • 以前と硬さが変わった
  • 出血する
  • 潰瘍のようになっている
  • 強い痛みが出てきた

などの変化がある場合には、早めに医療機関を受診してください。

石灰化上皮腫と粉瘤(アテローム)の違い

石灰化上皮腫と間違われやすい代表的な疾患が、粉瘤(アテローム)です。

どちらも皮膚の下にしこりとして現れることがありますが、その構造は異なります。

粉瘤は皮膚の下に袋状の構造が形成され、その中に角質などがたまったものです。

粉瘤では中央に黒い点のような開口部がみられたり、炎症を起こすと赤く腫れ、痛みや膿、臭いなどを伴ったりすることがあります。

一方、石灰化上皮腫では硬いしこりとして触れることが特徴の一つです。

ただし、実際には見た目や触った感触だけで両者を正確に区別できない場合があります。

「粉瘤だと思っていたけれど違った」というケースもあるため、診察による鑑別が重要です。

石灰化上皮腫と脂肪腫の違い

脂肪腫も皮膚の下にしこりを生じる良性腫瘍です。

一般的な脂肪腫は比較的やわらかく、皮膚の下で動くように感じることがあります。

これに対して石灰化上皮腫では、硬く触れることがあります。

ただし、しこりの硬さだけで病気を特定することはできません。

皮膚の下にしこりがある場合には、粉瘤・脂肪腫・石灰化上皮腫などを含めて診断する必要があります。

石灰化上皮腫は悪性?がんになる?

石灰化上皮腫の多くは良性です。

一方で、非常にまれではありますが、悪性の毛母系腫瘍が報告されています。

そのため、「石灰化上皮腫は必ず悪性になる」と過度に心配する必要はありませんが、自己判断で放置するのも適切ではありません。

特に、急速な増大や出血、潰瘍など気になる変化がある場合には、医療機関での評価が重要です。

石灰化上皮腫の診断・検査

診察では、しこりの場所や大きさ、硬さ、動き、皮膚表面の状態などを確認します。

視診や触診だけで判断が難しい場合には、超音波(エコー)などの画像検査が検討されることがあります。

大きさや深さ、状態によっては、より詳しい画像検査が必要になる場合もあります。

また、摘出した組織を病理組織検査で確認することで、最終的な診断につながります。

必要となる検査はしこりの状態によって異なります。

石灰化上皮腫は放置しても大丈夫?

石灰化上皮腫は良性であることが多い腫瘍ですが、自然に消失するとは限りません。

また、時間とともに大きくなることがあります。

さらに、患者様自身が「石灰化上皮腫だ」と思っていても、実際には別の皮膚腫瘍である可能性があります。

そのため、一度も診断を受けていないしこりを自己判断で長期間放置することはおすすめできません。

特に大きさや色、硬さなどに変化がある場合には受診してください。

石灰化上皮腫を自分で取ることはできる?

石灰化上皮腫を自分で切ったり、針を刺したり、無理に押し出したりしないでください。

粉瘤のように「中身を出せば治る」というものでもありません。

自分で処置することで、

  • 出血
  • 感染
  • 炎症
  • 傷跡

などにつながる可能性があります。

また、しこりの正体が石灰化上皮腫ではない可能性もあります。

皮膚の下に硬いできものがある場合には、自分で取ろうとせず医療機関に相談してください。

石灰化上皮腫の治療方法

石灰化上皮腫を根本的に取り除く場合には、外科的な摘出が治療の選択肢となります。

皮膚を切開し、腫瘍を摘出します。

実際の治療方法は、

  • 腫瘍の大きさ
  • 発生部位
  • 深さ
  • 患者様の年齢
  • 周囲組織との位置関係

などによって異なります。

特に顔やまぶたなど目立つ場所にできている場合には、腫瘍の摘出だけでなく術後の傷跡についても考慮する必要があります。

石灰化上皮腫の手術について

手術を行う場合には、石灰化上皮腫の大きさや位置を確認し、腫瘍を摘出します。

局所麻酔で対応できるケースもありますが、小さなお子様の場合や、腫瘍の大きさ・場所などによっては治療方法が異なります。

すべての石灰化上皮腫を同じ方法で治療できるわけではありません。

診察したうえで、適切な治療方法を検討します。

石灰化上皮腫の手術後・傷跡について

外科的に摘出する場合には皮膚を切開するため、傷跡がまったく残らないわけではありません。

傷跡の目立ち方は、

  • しこりの大きさ
  • 発生部位
  • 切開の大きさ
  • 皮膚の状態
  • 術後の経過

などによって異なります。

顔や首など目立ちやすい場所では、傷跡について心配される方も少なくありません。

手術を検討する際には、摘出方法だけでなく術後の傷跡についても医師に確認しましょう。

石灰化上皮腫は再発する?

腫瘍を適切に摘出した後でも、再発する可能性はゼロではありません。

また、摘出した部位に再びしこりが生じた場合、それが同じ疾患とは限りません。

術後に再びしこりが気になるようになった場合には、医療機関を受診してください。

石灰化上皮腫は何科を受診する?

石灰化上皮腫などの皮膚・皮下腫瘍は、皮膚科や形成外科などが受診先となります。

ただし、患者様自身が受診前に「石灰化上皮腫」と判断できるとは限りません。

「皮膚の下に硬いしこりがある」
「粉瘤かもしれない」
「何のできものかわからない」

という段階で相談して問題ありません。

まずはしこりが何なのかを診断することが大切です。

このような硬いしこりはご相談ください

次のような症状がある場合には、一度医療機関で診察を受けることをご検討ください。

  • 皮膚の下に硬いしこりがある
  • 石のような硬さのできものがある
  • 顔や首にしこりがある
  • 子どもの皮膚に硬いできものを見つけた
  • しこりが徐々に大きくなっている
  • 急に大きくなった
  • 粉瘤なのか石灰化上皮腫なのかわからない
  • しこりの色が変わってきた
  • 痛みや出血がある
  • 摘出について相談したい

特に急速に大きくなるなどの変化がある場合には、早めに受診してください。

名古屋で石灰化上皮腫・硬いしこりについてお悩みなら、あいちビューティークリニックへ

石灰化上皮腫は、皮膚の下に硬いしこりとして現れる良性腫瘍の一つです。

しかし、皮膚の下にできるしこりには、粉瘤や脂肪腫をはじめさまざまな種類があります。

「硬いから石灰化上皮腫だろう」
「痛くないから放置しても大丈夫だろう」

と自己判断するのではなく、まず何のしこりなのかを確認することが大切です。

あいちビューティークリニックでは、石灰化上皮腫をはじめとした皮膚・皮下のできものについて診察し、状態に応じた治療をご提案します。

名古屋で、

「皮膚の下に硬いしこりがある」
「粉瘤との違いがわからない」
「石灰化上皮腫かもしれない」
「できものを取るべきか相談したい」

とお悩みの方は、あいちビューティークリニックへご相談ください。

石灰化上皮腫についてよくある質問

石灰化上皮腫はどんな見た目ですか?

皮膚の下に硬いしこりとして触れることがあります。表面が白っぽく見えたり、青みや赤みを帯びたりする場合もあります。ただし、見た目だけで診断することはできません。

石灰化上皮腫は悪性ですか?

石灰化上皮腫の多くは良性です。ただし、別の腫瘍との鑑別が必要になることがあります。急速に大きくなる、出血するといった変化がある場合は受診してください。

石灰化上皮腫は自然に治りますか?

自然に消失するとは限りません。しこりが残ったり、大きくなったりすることがあります。治療が必要かどうかは診察によって判断します。

石灰化上皮腫を放置するとどうなりますか?

大きくなることがあります。また、そもそもしこりが石灰化上皮腫ではない可能性もあるため、一度も診断を受けていない場合には医療機関で確認することをおすすめします。

石灰化上皮腫を自分で取ることはできますか?

自分で切ったり針を刺したりすることは避けてください。出血や感染、傷跡などにつながる可能性があります。

石灰化上皮腫と粉瘤の違いは何ですか?

粉瘤は皮膚の下に袋状の構造が形成され、その中に角質などがたまる疾患です。石灰化上皮腫は毛母細胞に関連する腫瘍で、硬く触れることがあります。ただし、診察しなければ区別が難しいケースもあります。

石灰化上皮腫は大人にもできますか?

はい。小児や若い方に比較的多くみられますが、大人に発生することもあります。

石灰化上皮腫は何科に行けばいいですか?

皮膚科や形成外科などで相談できます。「石灰化上皮腫なのかわからない」という状態でも、硬いしこりが気になる場合には受診してください。