後頭部に粉瘤ができる原因と治し方!何科にいけばいい?
「後頭部にコリコリしたしこりがある」
「粉瘤だと思うけれど、放置しても大丈夫?」
「手術するときに髪の毛を剃る必要はある?」
「後頭部の粉瘤は何科を受診すればいい?」
後頭部や頭皮にも粉瘤ができることがあります。
この記事では、後頭部に粉瘤ができる原因や見分け方、何科を受診すればよいのか、くり抜き法・切開法による治療、手術費用、髪の毛への影響について解説します。
後頭部に粉瘤ができる原因

後頭部の粉瘤は、皮膚の内側に袋状の構造ができ、その中に角質などが溜まることで形成されます。
粉瘤ができる原因は明確に分からないことも多いですが、以下のような要因が関係する場合があります。
毛穴の出口のつまり(毛包漏斗部の閉塞)

毛穴の出口が塞がってしまうことで、本来剥がれ落ちる皮脂や垢が詰まってしまい、袋の中でたまっていってしまう、というのがあります。
外傷などにより表皮が内側に入り込む

外傷などをきっかけに、皮膚表面の表皮成分が皮膚の内側へ入り込み、嚢腫を形成することがあります。
その嚢腫の中に皮脂や垢が排出されず溜まり粉瘤ができやすくなります。
ただし、日常的な摩擦だけで必ず粉瘤ができるわけではありません。
体質・遺伝的な要因

脂性肌の人やもともと皮脂腺が多い人はニキビができやすい人は粉瘤の袋が形成されやすくなります。
家族にできやすい人がいた場合、遺伝で体の構造が似るので粉瘤を繰り返す人も多いです。
生活習慣の乱れ

脂っこい食事や糖質が多い食品を食べるといった、偏った食生活をしている人、睡眠不足、ストレスは皮脂の過剰分泌を促します。
よって、肌のターンオーバーを見出し粉瘤ができやすい傾向があります。
後頭部の粉瘤の治療方法

後頭部の粉瘤を根本的に治療するには、皮膚の内側にある袋状の構造(嚢腫壁)を含めて摘出する必要があります。
主な手術方法には「くり抜き法」と「切開法」があり、粉瘤の大きさや炎症の有無、周囲組織との状態などを確認して適した方法を選択します。
くり抜き法

くり抜き法は、粉瘤の表面に専用の器具などで小さな穴を開け、内容物を排出したあとに袋状の構造を取り除く方法です。
切開範囲を比較的小さくできるため、傷跡を小さく抑えやすいという特徴があります。
ただし、粉瘤の大きさや炎症・癒着の程度などによっては、くり抜き法が適さない場合もあります。
切開法

切開法は、粉瘤の大きさや状態に合わせて皮膚を切開し、袋状の構造を確認しながら摘出する方法です。
大きな粉瘤や周囲との癒着がある場合など、くり抜き法では摘出しにくい粉瘤にも対応しやすい方法です。
切開範囲は粉瘤の状態によって異なり、摘出後は必要に応じて傷口を縫合します。
後頭部の粉瘤だから一律に術式が決まるわけではありません。傷跡だけを優先して術式を選ぶのではなく、粉瘤を適切に摘出できる方法を選択することが重要です。
後頭部の粉瘤の手術症例

当院で後頭部の粉瘤を摘出した症例をご紹介します。
術前

【術前写真】
後頭部にしこりがみられ、診察の結果、粉瘤と診断しました。
術後

【術後写真】
粉瘤の状態を確認し、4ミリパンチによるくり抜き法にて切除を行いました。周囲の組織に配慮しながら摘出しました。
摘出した粉瘤

【摘出物の写真】
摘出した粉瘤です。再発のリスクを抑えるためには、内容物を出すだけではなく、袋状の構造(嚢腫壁)を含めて摘出することが重要です。
後頭部は髪の毛があるため、傷跡だけでなく、切開する位置や範囲、髪への影響にも配慮しながら手術方法を検討します。
後頭部の粉瘤は何科を受診すればいい?

後頭部に粉瘤と思われるしこりがある場合は、皮膚科または形成外科を受診します。
診断だけでなく摘出手術まで希望する場合には、粉瘤の日帰り手術に対応しているクリニックを受診するとスムーズです。
後頭部のしこりは、必ずしも粉瘤とは限りません。まず医師が診察し、粉瘤なのか、ほかのできものなのかを確認したうえで治療方法を検討します。
粉瘤であれば、大きさや炎症の有無、周囲組織との状態などに応じて、くり抜き法や切開法による摘出手術を検討します。
後頭部の粉瘤手術の費用

後頭部の粉瘤は、露出部のできもの摘出手術になります。治療目的で摘出する場合、基本的に健康保険が適用されます。
実際の費用は、粉瘤の大きさや手術内容、保険の自己負担割合などによって異なります。
3割負担or1割負担手術費用
3割負担or1割負担で粉瘤の摘出手術にかかる費用の目安は以下のとおりです。
| 切除した粉瘤の直径の合計 | 3割負担 | 1割負担 |
|---|---|---|
| 2cm未満 | 5,000~6,000円程度 | 2,000円程度 |
| 2cm~4cm | 11,000~12,000円程度 | 4,000円程度 |
| 4cm以上 | 13,000~14,000円程度 | 4,500円程度 |
病理検査
摘出した組織は、粉瘤であることやほかの病変がないことを確認するため、病理検査を行う場合があります。
病理検査を行った場合には、手術費とは別に3,000円程度検査費用がかかります。
薬代・診察料など
手術費のほかに、初診料・再診料、処方薬などの費用が別途必要になる場合があります。
そのため、実際の窓口負担額は手術費だけではなく、当日に行った診察や検査、処方内容などによって異なります。
詳しい料金については、当院の費用ページをご確認ください。
後頭部の粉瘤についてよくある質問

後頭部に粉瘤があるのですが、髪の毛を剃りたくありません。くり抜き法だと再発するとも聞いたのですが、どうしたらいいですか?
後頭部の粉瘤手術で髪の毛を剃る範囲は、粉瘤の大きさや位置、手術方法などによって異なります。広範囲に髪を剃るとは限らないため、できるだけ剃りたくない場合は診察時に医師へお伝えください。
また、くり抜き法だから必ず再発しやすいというわけではありません。 粉瘤は袋状の構造が残ると再発する可能性があるため、適切に摘出することが重要です。
傷跡の小ささだけでくり抜き法を選ぶのではなく、粉瘤の大きさや炎症・癒着などを確認し、切開法も含めて適した術式を選択します。
後頭部の粉瘤を手術するのですが、他院の皮膚科の先生から髪について何も言われませんでした。髪を剃る必要はありますか?
必ずしも広範囲に髪の毛を剃る必要があるわけではありません。
粉瘤の位置や大きさ、手術方法によっては、手術する部分の髪を必要な範囲だけ処理する場合があります。
実際の対応は医療機関によっても異なるため、髪を剃る範囲が気になる場合は、手術前に担当医へ確認しておくとよいでしょう。
たまたま後頭部を触っていたら、コリコリした動かないしこりのようなものを見つけました。痛みや違和感はなく、表面もツルツルしています。粉瘤ですか?がんでしょうか?
粉瘤の可能性はありますが、触った感触や痛みの有無だけで粉瘤やがんかどうかを判断することはできません。
後頭部には粉瘤以外にも、毛包嚢腫や脂肪腫などさまざまなしこりができます。
痛くないから良性、硬くて動かないから悪性と単純に判断することもできないため、しこりが続いている場合や大きくなっている場合は医療機関を受診しましょう。
高校生なのですが、後頭部に粉瘤ができて、その場所がハゲてしまっています。粉瘤を取り除いた後、髪は生えてきますか?
粉瘤を摘出したからといって、その周囲の髪がすべて生えなくなるわけではありません。
ただし、粉瘤によって毛包がダメージを受けている場合や、手術後に傷跡となった部分では、髪が生えにくくなる可能性があります。
すでに粉瘤の部分で脱毛がみられる場合は、粉瘤だけでなく毛包がどのような状態になっているのかも含めて診察を受けることをおすすめします。
2年ほど前に右後頭部の粉瘤をくり抜き法で取ったのですが、またできたのでしょうか?黒い点や臭いはありません。潰れてから痛みは軽くなりましたが、押すと少し痛みます。放置しても大丈夫ですか?
以前粉瘤を摘出した場所に再びしこりができた場合、粉瘤が再発している可能性はありますが、診察せずに断定することはできません。
また、粉瘤だから必ず黒い点や臭いがあるわけではありません。
潰れて痛みが軽くなっていても、内部に袋状の構造が残っていたり、炎症が続いていたりする可能性があります。
自分でさらに潰したり内容物を押し出したりせず、以前手術した場所であることを伝えたうえで医療機関を受診しましょう。
去年から右後頭部に1〜2cmほどの硬くてコリコリしたしこりがあります。悪性リンパ腫でしょうか?体重減少や寝汗などの症状はありません。
後頭部にしこりがあるからといって、悪性リンパ腫とは限りません。
頭皮や皮下には粉瘤や毛包嚢腫、脂肪腫などさまざまなしこりができるほか、位置によってはリンパ節を触れている可能性もあります。
また、体重減少や寝汗がないことだけで悪性リンパ腫を否定することもできません。
しこりの種類は、大きさや硬さなどの情報だけでは判断できないため、長期間続いている場合は一度医療機関を受診し、実際にしこりの状態を確認してもらいましょう。
まとめ
後頭部にも粉瘤はできることがあり、痛みのない小さなしこりとして気づく場合もあります。
粉瘤は不潔にしていることや食生活だけが原因でできるものではなく、皮膚の内側に形成された袋状の構造に角質などが溜まることで徐々に大きくなります。
一度できた粉瘤は自然に消失することは基本的に期待できず、根本的な治療を行う場合には、くり抜き法や切開法によって袋状の構造を含めて摘出します。
ただし、後頭部のしこりには粉瘤以外のできものもあるため、自己判断はできません。
また、手術時に髪を剃る必要があるのか、くり抜き法と切開法のどちらが適しているのかは、粉瘤の大きさや位置、炎症・癒着などによって異なります。
名古屋あいち美容クリニックでは、皮膚科専門医が後頭部のできものを診察し、状態に合わせた治療方法をご提案します。
「後頭部にしこりがある」「粉瘤かどうか分からない」「できるだけ傷跡や髪への影響に配慮して治療したい」という方も、まずはご相談ください。