「このしこりは粉瘤?」

「粉瘤はどんな見た目をしている?」と、実際の画像を見て確認したい方もいるでしょう。

この記事では、粉瘤の典型的な見た目や初期・炎症時の特徴を実際の画像とともに解説します。さらに、顔や耳、首、背中、脇、おしり、デリケートゾーンなど部位別の画像や、粉瘤を摘出した症例についてもご紹介します。

【画像】粉瘤(アテローム)はどんな見た目?

粉瘤(アテローム)は、皮膚の下に丸いしこりやふくらみとして現れることが多いできものです。

初期の小さな粉瘤ではほとんど目立たないこともありますが、大きくなると皮膚がドーム状に盛り上がって見えることがあります。また、中央に黒い点や小さな開口部が確認できることも粉瘤の特徴の一つです。

一方、炎症を起こすと見た目は大きく変化し、赤く腫れたり、膿がたまったりすることがあります。

ただし、すべての粉瘤が同じ見た目になるわけではありません。大きさやできている場所、炎症の有無などによって見た目には個人差があります。

※画像は粉瘤の一例です。粉瘤の見た目には個人差があり、画像だけで粉瘤かどうかを判断することはできません。

皮膚の下にしこり・ふくらみがある

粉瘤では、皮膚の下に袋状の構造が形成され、その中に角質などが少しずつたまっていきます。

そのため、皮膚の下に丸いしこりとして触れたり、表面がなだらかに盛り上がって見えたりすることがあります。

大きさは数mm程度の小さなものから数cm以上になるものまでさまざまで、時間の経過とともに徐々に大きくなることもあります。

ただし、皮膚の下にしこりがあるからといって、必ず粉瘤とは限りません。脂肪腫など、ほかの皮下腫瘍でも似た見た目になることがあります。

中央に黒い点や開口部が見えることがある

粉瘤では、しこりの中央付近に小さな穴のような開口部が確認できることがあります。

この部分に角質などが詰まると、黒い点のように見える場合があります。

中央の黒い点や開口部は粉瘤を見分ける手がかりの一つですが、すべての粉瘤ではっきり確認できるわけではありません。

そのため、「黒い点がないから粉瘤ではない」と判断することもできません。

炎症がなければ皮膚の色が大きく変わらないこともある

炎症を起こしていない粉瘤では、しこりがあっても、その部分の皮膚に目立った赤みがみられないことがあります。

そのため、小さな粉瘤では見た目だけでは気づかず、洗顔や入浴、着替えなどの際に触れて初めてしこりに気づくケースもあります。

痛みや赤みがないまま長期間経過し、徐々に大きくなる粉瘤もあります。

炎症を起こすと赤く腫れることがある

粉瘤が炎症を起こすと、それまで皮膚とほとんど変わらない色だったしこりが、急に赤く腫れることがあります。

炎症が強くなると、粉瘤だけではなく周囲の皮膚まで赤みが広がり、痛みや熱感を伴うこともあります。

さらに膿がたまると大きく盛り上がったり、粉瘤が自然に破れて膿や臭いを伴う内容物が出たりする場合もあります。

このような炎症を起こした状態は「炎症性粉瘤」と呼ばれます。

赤みや腫れが急速に強くなる、強い痛みがある、膿が出ているといった場合は、自分で潰したり中身を押し出したりせず、医療機関を受診しましょう。

【画像】大きくなった粉瘤

粉瘤は、できた直後から大きなしこりになるとは限りません。

最初は数mm程度の小さなしこりでも、袋の中に角質などがたまり続けることで、時間をかけて徐々に大きくなることがあります。

大きくなっても炎症がなければ痛みがない場合もありますが、粉瘤が自然に消えることは基本的にありません。

※画像は大きくなった粉瘤の一例です。大きさや形、皮膚の状態などには個人差があります。

粉瘤は徐々に大きくなることがある

粉瘤の内部には、皮膚の下に形成された袋から作られる角質などが少しずつ蓄積していきます。

そのため、最初はほとんど目立たなかった粉瘤でも、数か月から数年かけて徐々に大きくなることがあります。

「以前から小さなしこりがあったけれど、最近になって目立つようになった」という場合もあります。

また、一時的に中身が出て小さくなったように見えても、袋が残っていれば再び内容物がたまり、大きくなる可能性があります。

大きな粉瘤では皮膚が盛り上がって見えることがある

粉瘤が大きくなると、皮膚の下から押し上げられるように、表面がドーム状に盛り上がって見えることがあります。

できる場所や大きさによっては、衣類に触れて気になったり、座る・寝るといった日常的な動作で圧迫されたりすることもあります。

また、大きな粉瘤でも炎症を起こしていなければ、皮膚に目立った赤みや強い痛みがない場合があります。

そのため、「痛くないから問題ない」と考えて長期間放置してしまうケースもありますが、粉瘤がさらに大きくなったり、途中で炎症を起こしたりする可能性があります。

大きくなる前に治療を検討するメリット

粉瘤を根本的に治療するためには、内部の内容物だけではなく、皮膚の下にある袋(嚢胞壁)まで取り除く必要があります。

粉瘤が小さく、炎症を起こしていない段階であれば、状態によっては比較的小さな範囲で摘出できることがあります。

一方、粉瘤が大きくなれば、それに応じて摘出する組織や切開する範囲が大きくなる場合があります。また、炎症を繰り返して周囲の組織と癒着すると、治療が複雑になることもあります。

そのため、粉瘤は「大きくなってから治療すればいい」と考えるのではなく、小さいうちに一度医療機関で診察を受け、治療の必要性や適切なタイミングについて相談することをおすすめします。

【画像】炎症を起こした粉瘤

粉瘤は、炎症を起こすとそれまでとは見た目が大きく変わることがあります。

炎症がない状態では皮膚の下にしこりがあるだけだったものが、急に赤く腫れたり、大きく盛り上がったりすることがあります。

さらに炎症が強くなると、痛みや熱感を伴ったり、内部に膿がたまったり、粉瘤が自然に破れて内容物が出てきたりすることもあります。

※画像は炎症を起こした粉瘤の一例です。炎症の程度や見た目には個人差があり、画像だけで粉瘤かどうかを判断することはできません。

赤く腫れた粉瘤

粉瘤が炎症を起こすと、しこりの周囲が赤くなり、腫れて大きく盛り上がって見えることがあります。

それまで目立たなかった小さな粉瘤でも、炎症による腫れによって短期間で急に大きくなったように感じることがあります。

赤みや腫れがある粉瘤を強く押したり、自分で潰そうとしたりすると炎症が悪化する可能性があるため、できるだけ触らないようにしましょう。

痛みや熱感を伴う粉瘤

炎症を起こした粉瘤では、赤みや腫れだけでなく、痛みや熱感を伴うことがあります。

軽く触れただけで痛む場合や、炎症が強いと何もしていなくてもズキズキと痛む場合もあります。

また、患部を触ると周囲の皮膚より熱く感じることもあります。

痛みや熱感が強くなっている場合は炎症が進んでいる可能性があるため、放置せず医療機関を受診しましょう。

膿が溜まっている粉瘤

炎症が強くなると、粉瘤の内部や周囲に膿がたまり、大きく腫れることがあります。

膿がたまっている場合には、皮膚の表面が赤く盛り上がったり、中央付近が白色〜黄色っぽく見えたりすることもあります。

状態によっては、抗菌薬による治療だけではなく、皮膚を切開して内部にたまった膿を排出する「切開排膿」が必要になることがあります。

膿が見えていても、自分で針を刺したり強く押して膿を出したりするのは避けてください。

破裂・潰れてしまった粉瘤

炎症が進行すると粉瘤の袋が破れたり、皮膚表面から自然に内容物が出てきたりすることがあります。

粉瘤が破裂すると、膿や白色〜黄色っぽい粥状の内容物が出て、独特の強いにおいを伴う場合があります。

中身が出ると腫れや痛みが一時的に軽くなり、「粉瘤が治った」と感じることもあります。

しかし、皮膚の下に粉瘤の袋(嚢胞壁)が残っていれば、再び内容物がたまって粉瘤が大きくなったり、炎症を繰り返したりする可能性があります。

粉瘤が自然に破れた場合は、残っている内容物を無理に押し出さず、患部を清潔にしてガーゼなどで保護したうえで医療機関を受診しましょう。

炎症を起こした粉瘤では、炎症の程度や膿の有無などによって、抗菌薬、切開排膿、摘出手術など必要な治療が異なります。

→ **「炎症がある粉瘤の治療方法は?赤く腫れて痛い場合の対処法」**へ内部リンク

ここは各部位の**「見た目の特徴+間違えやすいもの」**を短めに入れて、各部位記事への内部リンクを設置する構成が相性いいです。

【部位別画像】粉瘤ができたときの見た目

粉瘤は顔や耳、首、背中、脇、おしりなど、身体のさまざまな場所にできます。

基本的には皮膚の下にしこりやふくらみができることが特徴ですが、できる場所や大きさ、炎症の有無によって見た目は異なります。

ここでは、実際の画像とともに部位別の粉瘤の見た目を紹介します。

※掲載している画像は粉瘤の一例です。同じ部位にできた粉瘤でも見た目には個人差があり、画像だけで診断することはできません。

顔にできた粉瘤の画像

【顔にできた粉瘤の画像】

顔では、頬や額などに皮膚の下から盛り上がるようなしこりとして粉瘤ができることがあります。

小さい粉瘤はニキビと見た目が似ていることがありますが、粉瘤では中央に黒い点や開口部が確認できる場合があります。

また、炎症を起こすと赤く大きく腫れ、痛みを伴うこともあります。

顔は目立ちやすい部位でもあるため、しこりが大きくなる前に医療機関へ相談するとよいでしょう。

耳・耳たぶにできた粉瘤の画像

【耳・耳たぶにできた粉瘤の画像】

粉瘤は耳たぶや耳の後ろなどにもできることがあります。

耳たぶにできた場合は、皮膚の中に丸いしこりがあるように見えたり、触ったときに硬さを感じたりすることがあります。

ピアスホールの周囲にしこりができることもありますが、ケロイドなど粉瘤以外の可能性もあるため、見た目だけで判断することはできません。

首にできた粉瘤の画像

【首にできた粉瘤の画像】

首の粉瘤は、皮膚の下に丸いしこりやふくらみとして現れることがあります。

炎症がなければ皮膚の色がほとんど変わらず、痛みがないこともあります。

一方、炎症を起こすと赤く腫れ、短期間で大きくなったように見えることがあります。

首のしこりにはリンパ節の腫れなど、粉瘤以外の原因もあるため、気になるしこりがある場合は医療機関で診断を受けましょう。

背中にできた粉瘤の画像

【背中にできた粉瘤の画像】

背中は粉瘤ができることのある代表的な部位です。

自分では確認しにくいため、小さいうちは気づかず、大きくなってから家族などに指摘されることもあります。

大きくなると皮膚がドーム状に盛り上がって見えることがあり、中央に黒い点や開口部が確認できる場合もあります。

脇にできた粉瘤の画像

【脇にできた粉瘤の画像】

脇にも粉瘤ができることがあり、皮膚の下に丸いしこりとして触れる場合があります。

炎症を起こすと赤く腫れ、腕を動かしたときや衣類が触れたときに痛みを感じることもあります。

また、脇のしこりには毛嚢炎やリンパ節の腫れ、化膿性汗腺炎など、粉瘤以外の原因も考えられます。

特に何度もしこりや炎症を繰り返している場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。

おしりにできた粉瘤の画像

【おしりにできた粉瘤の画像】

おしりにも粉瘤ができることがあります。

自分では見えにくい場所のため、しこりがあることに気づかず、座ったときの違和感や痛みをきっかけに気づくこともあります。

炎症を起こすと赤く大きく腫れ、座った際に患部が圧迫されて強い痛みを感じる場合もあります。

なお、おしりのできものには、おできや毛嚢炎など粉瘤以外の病気もあります。また、おしりの割れ目付近にできたしこりでは毛巣洞なども考えられるため、画像だけで粉瘤と判断しないことが大切です。

デリケートゾーンにできた粉瘤の画像

【デリケートゾーンにできた粉瘤の画像】

デリケートゾーンにも粉瘤ができることがあり、陰部周辺の皮膚に丸いしこりやふくらみとして現れることがあります。

炎症がなければ痛みや赤みがほとんどない場合もありますが、炎症を起こすと赤く大きく腫れ、強い痛みや熱感を伴うことがあります。また、粉瘤が自然に破れると、膿や臭いを伴う内容物が出てくる場合もあります。

デリケートゾーンにしこりができると「性病ではないか」と不安になる方もいますが、粉瘤や毛嚢炎、おできなど、性病以外のできものもあります。一方、できる場所によってはバルトリン腺嚢胞など、粉瘤とは異なる病気の可能性もあります。

見た目だけで原因を判断することは難しいため、しこりが大きくなっている、赤く腫れて痛い、膿が出ている、何度も繰り返すといった場合は医療機関を受診しましょう。

大きな粉瘤を摘出した症例画像

長期間経過し、大きくなった粉瘤を摘出した症例です。

粉瘤は袋の内部に角質などが蓄積することで、時間をかけて徐々に大きくなることがあります。

大きな粉瘤では、粉瘤の位置や周囲組織との状態などを確認しながら、袋をできるだけ残さないように摘出します。

【術前画像】

【露出した粉瘤の袋】

【摘出した粉瘤】

【縫合直後】

粉瘤が大きくなるほど、状態によっては切開する範囲も大きくなることがあります。

「痛くないから」と放置しているうちに大きくなることもあるため、粉瘤が徐々に大きくなっている場合は早めに治療を検討することも大切です。

まとめ

粉瘤は、皮膚の下に丸いしこりやふくらみとして現れることが多く、中央に黒い点や開口部が見られることがあります。

また、炎症を起こすと赤く腫れ、痛みや熱感を伴ったり、膿がたまったりすることもあります。さらに炎症が進むと、粉瘤が自然に破れて膿や臭いを伴う内容物が出る場合もあります。

ただし、粉瘤はできる場所や大きさ、炎症の状態によって見た目が異なり、画像だけで粉瘤かどうかを判断することはできません。

気になるしこりがある、以前より大きくなっている、赤く腫れて痛い、膿が出ているといった場合は、自分で潰したり中身を押し出したりせず、医療機関を受診しましょう。

ぜひ当院へお待ちしております。